Netz Cup Vitz Race西日本シリーズ第2戦が8月30日に大分県 オートポリスで行われた。参加台数は16台だが、そのほとんどが地元勢であり、コースを熟知した精鋭が揃っている。今回のドライバーはMSSらいむレーシングのプロジェクトリーダーである藤松楽久が務めた。レーシングカートでの豊富な経験と実績を持つ藤松だが、四輪スプリントレースはこれが初体験。経験不足を補うべく7月から集中的にテストを重ね、レースに挑んだ。

兵庫県を本拠地とする我々MSSらいむレーシングにとって、オートポリスは未知のサーキット。事前のテストを行ったとはいえ、ライバル達の実力やオートポリスならではのセットアップなどには不安が残る。このためレースウィークは木曜日から走行を開始した。標高の高いサーキットゆえに天候が不安定で、時折雨に降られながら走行を重ねていたところ、歴戦のストレスが溜まっていたためか金曜日の2セッション目にまさかのミッションブロー。晴天となった土曜日を部品の手配と車両修復に費やすこととなった。86/BRZレース併催による路面コンディション変化がどれほどのものか分からないまま、レース本番に突入した。

予選:セットアップを決めきれず11位

午前10時10分から15分間行われた予選では、路面は完全にドライ。スタートと同時にコースインし、まずは土曜日の夜に積み替えたミッションの様子を伺う。早い段階で特に問題ないことが確認されたのでアタックを開始するが、前方に極端に遅いマシンがいたため、ファーストアタックを逃してしまった。さらにこの予選のコンディションに対しセットアップが十分でなく、マシンの挙動が不安定。その後もアタックを続けるが満足の行く走りをまとめきれず、2分30秒392で11位となった。

決勝:チーム初の6位入賞を獲得!

決勝は13時55分から9周。コースのあちこちで雨が降ったり止んだりを繰り返す難しいコンディションとなった。

レッドシグナル消灯と同時に好スタートを決め3コーナーまでに2台をパッシング、前方のマシンへ追い上げをかける。2周目に1台をパス、さらに4周目には巧みに相手を揺さぶりもう1台を抜き去り、5周目に前方のバトルからオーバーランしたマシンを交わした。レース後半戦は前方のトップ集団へじわりじわりと距離を詰めていく展開となるが、5周目に抜いたマシンが後方から近付いてきた。そのマシンが最終ラップの1コーナーで迫ってきたのでブレーキング勝負を仕掛けると、相手は止まり切れずにオーバーラン。きっちりと順位を守り切りゴールまで走り切った。これによりチーム初のシングルフィニッシュと、6位入賞を獲得する快挙となった。